- 2020年に飲んで印象に残ったコーヒー
- クロミミラパン〜Kuromimi Lapin〜のイエメン・アブドビンアブド
- フィロコフィア〜PHILOCOFFEA〜の001 Ethiopia TETSU A
- 蕪木のモカ・シェカ
- ソルズ・コーヒー・ロースタリー〜SOL’S COFFEE ROASTERY〜のケニア・マサイAA
- ビッグ・チワワ・コーヒー〜Big Chihuahua Coffe〜のニューイヤーブレンド2020
- コーヒー・リバーブ〜Coffee Reverb〜のインドネシア・アルール・バダ
- カトラッチャ珈琲焙煎所のホンジュラス・ジャスミン農園
- ビスポーク・コーヒー・ロースターズ〜Bespoke Coffee Roasters〜のドミニカ・ノエルディアス農園
- ルーセント・コーヒー〜LUCENT COFFEE〜のコスタリカ・フィンカ・ラ・アルキミア
- イッセイオゴモリ・コーヒーラボ〜ISSEIOGOMORI Coffee Lab〜のコロンビア・キンジシ
2020年に飲んで印象に残ったコーヒー
今回の記事は単純な美味しさだけで選んでいるわけではないです。何か感じるものがあったか?とか、商品の説明と味が同じかどうか、などを踏まえて選びました。
本当はテロワールを表現しているか否かで選びたいのですが、よくわからないので、上記の基準で選んでいます(いつかはそうしたい。結果的に今はキャラが立っているロースターを選んでしまっている)あとは単純にタイミングとかもありましたね。今、こういうコーヒーが飲みたかった、みたいな部分でハマったコーヒーもあります。
クロミミラパン〜Kuromimi Lapin〜のイエメン・アブドビンアブド
非常にクリアなイエメン。余韻が長く、味が消えた数時間後にも記憶に良さが残っていて味が返ってくるような感覚さえあります。お店トータルで考えるとアンバランスさを感じますが、コーヒーは本当に良い。クセになる。
フィロコフィア〜PHILOCOFFEA〜の001 Ethiopia TETSU A
思想そのものに完全に共感出来るわけではないのですが、フィロコフィアのコーヒーは前飲んだ時も思いましたが、とても美味しい。これは世界一のコーヒーを作ろうというエチオピアで行なっているプロジェクトの第1作目のコーヒーです。すでにビシッと完成された味がします。これがまだ全然完成形じゃないとしたら、どんな味が完成形なのかというね。
毎年どう変化していくのか楽しみです。他のコーヒーも説明を読むと書いたくなるものが多いですね。売り方が上手です。そして実際に美味しいからすごい。
蕪木のモカ・シェカ
蕪木は蔵前(新御徒町)にあるネルドリップのエチオピアが楽しめるコーヒー屋というか喫茶店という言葉がぴったりのお店です。エチオピアのコーヒーばかりですが、メニューにはモカ+地域名みたいな感じで書かれています。ネルドリップのモカという言葉はそれ自体、魅力を感じてしまいますが、若い子たちにはモカというと古臭いイメージを持つかもしれないですね。
でも蕪木の雰囲気はモカという言葉がとても似合います。お店で飲んだのはモカ・シェカで、他のコーヒーも購入して家で飲みましたが、かなり好きです。
ソルズ・コーヒー・ロースタリー〜SOL’S COFFEE ROASTERY〜のケニア・マサイAA
ソルズのコーヒーは色々と飲みましたが、スタンドで購入して家で飲んだケニア・マサイAAが一番良かった。かなり深めの焙煎かつ、生き生きとした酸が感じられるのがとても珍しいし良いなと。
買ったのはソルズコーヒーのスタンドですが、焙煎しているロースタリーの記事のリンクを貼ります。
ビッグ・チワワ・コーヒー〜Big Chihuahua Coffe〜のニューイヤーブレンド2020
2020を年始に2021を年末に飲みました。どちらも良かったのですが、2020のゆるゆるとした感じが、説明通りだったので素晴らしいなと思ったコーヒーです。とても普通で凄みがなくてでも上質です。美味しいけど説明とは随分と印象が違う感じがするコーヒーも多い中、このコーヒーはとても良かったですね。お正月にぴったりでした。
コーヒー・リバーブ〜Coffee Reverb〜のインドネシア・アルール・バダ
ツイッターで知り合った方の本格的に焙煎を始めた第一回目のコーヒー(記事にしていない)
すでに完成度が高いのに驚きました。まだ荒々しさはありますが、経験を積むと必ず失われてしまう、エネルギー感と勢いが感じられて、とても楽しく飲めました。こういう焙煎始めたばかりの方のコーヒーを飲む機会はなかなかないので貴重だなと。
シティローストとのことですが、もっと深く感じる焙煎でしたね。1ヶ月以上経っても力があって圧倒されました。
カトラッチャ珈琲焙煎所のホンジュラス・ジャスミン農園
愛媛にあるホンジュラス専門のコーヒー屋、カトラッチャ珈琲焙煎所。ホンジュラス専門ってとこにも惹かれましたが、味もとても良かったです。ジャスミン農園のナチュラルです。非常にフルーティで広がりのあるコーヒー。すごくわかりやすい美味しさ。また飲みたいコーヒーです。
ビスポーク・コーヒー・ロースターズ〜Bespoke Coffee Roasters〜のドミニカ・ノエルディアス農園
ポジティブさがコーヒーから感じられたビスポークコーヒーロースターズ。生き生きとして広がりがあります。赤ワインぽい印象もありました。これも誰が飲んでも美味しい味わいだと思います。気持ちの良い味。気分が良くなる味です。
ルーセント・コーヒー〜LUCENT COFFEE〜のコスタリカ・フィンカ・ラ・アルキミア
初めて行った時に購入したコスタリカ・フィンカ・ラ・アルキミア(ウォッシュド)がかなりよかったです。極浅焙煎のコーヒーとしては理想的な味わい。明るくてジューシー。これは良いお店だと思い、もう一度行きましたが、その時購入したコーヒー豆は違うものではありますが、そこまでではなく残念でした(悪くなかったですが。前のが良すぎた)
数秒単位のズレで味わいが大きく変わってきそうなロースト具合ですね。ハマった時は最高です。お店の空間自体も好きな感じで、「印象に残ったお店」の記事に入れようか迷ったお店です。
イッセイオゴモリ・コーヒーラボ〜ISSEIOGOMORI Coffee Lab〜のコロンビア・キンジシ
全然本人を知りませんが、生真面目さのある味。実際会うと違う可能性もありますが、焙煎した方を想像出来るようなコーヒーは好きです(テロワールを考える上では厄介なのですが)
もう一種類ブレンドも飲みましたが、味は違っても同じ個性です。ロースターの味わいなのでしょう(ブレンドもコロンビア使ってましたが)
やはり予想通りというか、去年とは随分と違う方向性の選び方となりました。そもそも今年はアナエロビックのコーヒーはあまり飲んでいません(フィロコフィアのとかはそうですが)
テロワールは良くわからないとは言え、基本は「より自然に自然に」です。農薬の問題とかは少しづつ頑張ってもらってオーガニックで質の高いコーヒーが増えることを期待します。焙煎するから残留農薬は気にしなくて良いんだ、みたいな主張も見たことがありますが、それは関係なくて美味しいからオーガニックにした方が良いんです。現状オーガニックは今ひとつなんだとしたらどこかに問題があるはずです。
栽培以外の部分も変に操作しないのがやはり個人的には理想です。水の成分調整とかも面白い部分かとは思いますが、例えば、調整して純水に近づけた水とか、よくよく味わうと少し不自然な味がしたりします。自然な形で理想の成分に近い水を探すのが一番良いかなと思います(とは言え実験としては自分でもやってみたい)
生産処理も色々と新しいものが出るのは、ただのコーヒー好きである僕としては楽しい面もありますが、色んな実験作みたいのが溢れてしまうのは、自分の仕事だったとしたらイヤかな。ワインだったら、うーん、困るな(それがヴァンナチュールなのかもしれませんが)
この土地にはこの生産処理が適しているみたいのが明確になっていかないと(きちんと理由付けした上で)、これもまたテロワールを見る上でマイナスです。ますますわからなくなります。まぁ今もわからないので当面は新しいインパクトのあるコーヒーがどんどん出る状況でも良いかもしれないですが‥楽しいことは楽しいし。
ただやっぱり飲むのはたまにで良いですね。ゲイシャとか、エチオピアとかもそうですが、割と主張が強くはっきりしているコーヒーは避けることが今は多いです(エチオピア2つも入れていますが‥)
良いのはわかっていますし、もっとわからない部分の理解を深めたいので(でもエチオピアのフォレストは今あるコーヒーの中では理想の形です)
まぁ色々と書いていますが、普通になんとなく毎日コーヒーを飲んでいるだけです(ワインを基準にして考えてしまうと色々と気になる部分があるとは言え、それをコーヒーに期待するのはまだ難しいのは重々承知しています)
それはそうと、選んだコーヒーはこれまた、印象に残ったお店とは随分と違うお店のものになりました(両方入れたのは蕪木とソルズコーヒーだけ)しかもほとんど家で飲んだコーヒーというね。お店がない、または遠くて行けないところも多く、今回選んだコーヒーは実際に焙煎した方に抽出してもらいたい気持ちが強いです。誰が抽出するかはとても大事な要素です。器具が同じでもそうです。ワインでも誰がどうサーヴするかはとても大切です(個人的にワインのサーヴがある意味で何よりも難しいと思っている)
きっと僕が点てたコーヒーより数段印象深い味わいなんだろうなぁと想像します。
コーヒー単体ではないので省きましたが、ウッドベリーコーヒーのゲイシャフィズは、ゲイシャの特徴をうまく生かしたカクテルでとても美味しかったですね。