ビッグチワワコーヒー〜Big Chihuahua Coffe〜
今年一番最初に購入したコーヒー豆は、ビッグチワワコーヒーのニューイヤーブレンド2020です。そして今年最後に購入したコーヒーもビッグチワワコーヒーのニューイヤーブレンドで2021年のものです。
ビッグチワワコーヒーは、すみだ下町ブリュワーズカップなどで、かなりユニークな抽出を行い常に上位に入るMOさんが焙煎するネットでの豆売りが専門のお店です。
Twitterで知りましたが、MOさんはコーヒーに対する造詣がとても深い方です。表面的なかっこよさだけをなぞっているのではない、しっかりとした理解と考え方をしているのが、Twitterの投稿を見るだけで感じ取れます。
もちろん全てに同意するわけではないですが(僕はかなり変わったアプローチをしているので)、抽出理論などの話はとても面白く、非常に参考になります。
すみだ下町ブリュワーズカップの抽出再現など、YouTubeに動画も上がっていますが、非常に考えられていて、かつ独創的です。
例えば、焙煎度合いの違うコーヒー豆を三層にして抽出したり、浅煎りのコーヒー豆をトルネード抽出してさらにエアロプレスで漉したり(さらにそれに深煎りのコーヒーを少し足していました)、色んな方法で抽出しています。湯温や注湯量、ドリッパーを回しながら均一に点滴抽出など、細かい点にまで考えられた抽出です(ただ個人的には理由があってやらないことも色々とやっていました)
例によってMOさんの抽出したコーヒーは飲んだことないですし、実際はどんな味だったのか想像が膨らむわけですが、コーヒー豆は購入出来るので、まずは雰囲気だけでも、と購入してみました。
実はしばらくの間、ネットでコーヒー豆を販売していることは知りましたでしたが、Twitterの投稿でニューイヤーブレンドを販売すると言うのを見て購入しました。
このニューイヤーブレンドは、お正月にゆったりゆるゆる飲めるようなコーヒーみたいな説明があり(覚えてなくて適当です。そんな感じの言葉でした)、飲んでみたいなと思ったコーヒーです。コスタリカ・セントタラスハイローストを主体に、もう少しだけ深煎りにしたグァテマラ・フロレンシア・ブルボンを配合しているそうです。
飲んでみるとまさに!です。ゆるくてふんわり。ここまでイメージ通りのコーヒーも珍しい。多くは言っていることと味が違うなぁ、美味しいけど。みたいなケースが多いです。
しかもMOさんが抽出したわけでもなく、僕が点ててもそうなのには感心してしまいました。気負いがまったくない味。
僕が最も意識したいのはテロワールですが、コーヒーのテロワールは難しいのであえて忘れながら飲んでいる現状においては、ロースターの個性を楽しむという点と、ロースターが言っている味わいが正しく表現されているかという部分が、コーヒーの楽しみとなっています。
これは本当に言葉と味わいの整合性が取れていて、初めて飲んだ時、結構驚きました。
とても良いコーヒーだったので、また何か注文したいなと思っているうちに一年が過ぎて、またお正月が近くなりましたので、今年最後にもう一度ニューイヤーブレンドを注文しました。
昨年より焙煎は少し深いようです。でも味わいの雰囲気は変わらないですね。値段も安いですし、割と常備しておきたいコーヒーかもしれません(期間限定なので買えませんが)2020年のニューイヤーブレンドはカトゥーラ、ブルボンだそうですが、2021年のニューイヤーブレンドはカトゥーラとパチェだそうです。国は同じくコスタリカとグァテマラ。
雰囲気は変わりませんが、ゆるーく飲める感じは2020年の方が上かもしれません。どちらにしても、派手さがなく、それでいて上質さを感じるコーヒーは貴重です。MOさんの焙煎風景も少し動画で見たことがありますが、最新鋭の設備とは真逆の小さな手廻し焙煎機でした。
味の安定は難しいと思いますが(それを安定させる技術はすごい)、ロースターの個性は小さな焙煎機であればあるほど出るようにも思っているので(手廻しは特に)、かなり好きなスタイルです。かつ深煎りが良いものはしっかり深煎りにしているのも好感が持てます(焙煎度合いは選べる)
浅煎りと深煎り、両方の魅力をきちんと理解している人は少ないのでとても貴重なロースターだと思います(少し増えてきている気もしますが)
例によって最終的な感想は本人が抽出したコーヒーが飲んでみたい、なのですが、数多くいる点ててもらいたい方の中でも最も飲んでみたいコーヒーかもしれません。いつか機会はあるのか‥