日本全国の自家焙煎コーヒー屋を2〜300店まわって出会った中でも強烈に印象に残っている店主たち
日本全国には本当に個性豊かなコーヒー屋がたくさんあり、ガラパゴス状態ですが、それが楽しくて昔は色んなコーヒー屋をまわっていました。その中でも特に印象に残っているお店、凄すぎて、近くに行ったとしても、お店に寄ろうか一瞬迷ってしまうようなコーヒー屋を紹介します。
ミュンヒ〜THE MUNCH〜
大阪にあるミュンヒは、4hネル抽出とか樽で寝かせたコーヒーなど、他にはないコーヒーを提供しています。あまりに個性豊かで凄すぎるミュンヒでは、コピルアックでさえ普通のコーヒーになってしまう‥。それ以上に店主が癖ありすぎ。半日潰す覚悟でミュンヒの全てを味わい尽くしてほしい。
玄豆屋
話の長さはミュンヒとタメを張る福島の玄豆屋。コーヒーの素人だろうと関係ないコーヒーの薀蓄の嵐(ミュンヒはコーヒーと関係ない話が多い)。コーヒー好きならメチャクチャ勉強になる。そしてコーヒーは圧倒的。
珈琲専門店ぜにさわ
神奈川、中央林間の珈琲専門店ぜにさわ。スペシャルティコーヒーの中でも、特に優れた珈琲豆を使い、さらにそれをぜにさわならでのの味わいに昇華している。基本、豆売りのお店ですが、何杯も試飲させてくれて、止まらない。店主の癖の強さは上記の二店に劣らない。どの珈琲も美味しいが、たまに驚くほど香味豊かな珈琲がある。かなりの浅煎りで苦味は皆無。
桂珈琲
金沢の兼六園そばにある桂珈琲。そんな入りやすい感じではないから大丈夫だと思うけど、観光ついでに間違えて入ると大変。コーヒーに厳しく、怒られることのなる。結局、一度しか行けていないが、一度では全貌がつかめない。トルコ式の煮出しコーヒーの美味しさには驚いた。怖い店主ですが、コーヒー文化を切り開いた先人たちに敬意を払っていた。
アロー珈琲
熊本のコーヒー屋ですが、超浅煎りで、焙煎してないんじゃないかと思うくらい。麦みたいな味で、コーヒーの味はしませんが、常連客で溢れていて、おじいちゃんたちのコミュニティを形成しています。店主は穏やかで優しそう。ほとんどのコーヒー好きが好まない味だとは思いますが唯一無二。
ストリームヴァレー〜Stream Valley〜
千葉のコーヒー屋、ストリームヴァレーは、店主が怪しい、挙動不審。お店の雰囲気も暗くこもったような空気が流れていて、美味しいコーヒーが飲めそうな感じがしない。でもコーヒーは圧倒的なクオリティ。
まほろば珈琲、ミネルヴァ、マリアッチ、バンカム・ツル、コヒア・アラビカあたりも店主の個性が強い。中には内に秘めるタイプの店主もいるので、じっくり話を聞いてみると、すごい方もいると思います。カフェ・ドゥ・ワゾーとか、どりっぷ、ハーモニー、カフェ・ド・フルカワなどがそのタイプか。
今回紹介したお店は、癖が強いだけではなく、コーヒーの味わいも、そこでしか飲めない素晴らしい味わいです。真似できません(アロー珈琲は美味しいかはわかりませんが)。
そしてこれらのコーヒー屋に触れたことで、コーヒーというものを考え直し始めました。
飲食店として評価すると、総合評価は低くなってしまうようなお店ばかりです。でも本当に出会えて良かったコーヒー屋ですし、もしこの先行くことが出来なくても一生忘れることはないお店たちです。