蕪木(かぶき)
昔何かの雑誌のコーヒー特集に載っていて気になっていたコーヒー屋、蕪木。何年か前のことでその時はコーヒー屋に全然行っていない時期でしたので、良さそうだなぁくらいに思っていただけですが、蔵前だったんですね(新御徒町なのかな?)
子連れNGみたいにサイトに書いてあるので、なかなか行けませんでしたが、時間を見つけて一人で行ってきました。
いやー想像以上に良かった。
日曜日は11時オープンということでその時間に行きましたが、2組ほど並んでいます。行列ではないですが、朝から待ちがいるコーヒー屋なのか!
すごいこじんまりとした店主が一人でやっている喫茶店をイメージしていましたが、違いました。スタッフが何人かいて、ほとんど従業員は女性なのかな?みなさん品の良い感じでお店の雰囲気にぴったりです。
一階はコーヒー豆の販売や会計のスペースで、二階が喫茶のスペースです。入り口の入った瞬間から独特の世界観が広がっています。
静かで綺麗な空気。とても良い。テーブル席は少なく2か3テーブルくらいしかなかった気がします。カウンターは8名くらいは座れるかな?(数えてない)
カウンターの方が少し暗く、テーブル席には良い感じに日が当たって明るい感じがします。一人なのでカウンターに座りましたが、テーブルも良さそうです。
深煎りのネルドリップということしか知りませんでしたが、エチオピアのお店なんですね。数種類のエチオピアと、ブレンドもいくつかありましたが全てエチオピアが入っているそうです。
深煎りネルドリップがとても似合う空間。それが昔っぽくて古臭い感じの空間ではないから、むしろ貴重。
蕪木さんはチョコレートの焙煎も行っています。せっかくなのでコーヒーとチョコをいただきます。コーヒーは にして、チョコレートはお任せ(基本合うものを提供したいそう)
4種類あるストレートコーヒーは、モカ+地域名がメニューになっています。モカというのが良いですね。蕪木さんの雰囲気にぴったりです。
いただいたコーヒーはモカ・シェカ。エチオピア西部に広がる野性の珈琲原生林から収穫した珈琲とのこと(エチオピアの原生林のコーヒーは最高です)シェカ・マシャというエリアだそうです。他にはモカ・イルガチェフェ、モカ・ベンサ(地域はシダモ・ベンサ)、モカ・ヤンニハラール(地域はハラール・ジェルジェルツー)があります。
基本的に焙煎は深めですが、コーヒー豆に合わせて変えていて、それぞれコーヒー粉の使用量も違うようです。モカ・シェカは、23g120ccでの抽出です。
あとは少ないですがアルコールもあります。お酒のセンスもいい。
女性のスタッフが一人でコーヒーを点てていましたが、とても綺麗な所作です。抽出中の膨らんだコーヒー粉の形も綺麗で艶やかさで、とても美味しそう。蒸らしなしでゆっくり細く点てていきます。
うん、コーヒーはとても美味しい。モカ・シェカは蕪木の中でも深煎りになりますが、思っていたほどは深くなく、さらっと軽やかです。
そしてコーヒーより、と言ってしまうとアレですが、チョコレートがとても良い。ビーントゥバーのチョコレートの多くはザラついて、香味も複雑と言えば聞こえは良いですがまとまりがないものが多いですが、蕪木さんのは違います。滑らかで一体感のある味。
今まで食べたビーントゥバーのチョコレートで一番良いかも。甘さも適度で酸も綺麗に伸びます。
コーヒーとの相性も悪くないですが、もっと色々と練れるかもしれないですね、相性の関しては。
それぞれのお店の空気感は、真似したくても簡単に真似出来ない部分ですよね。蕪木は本当に良い。空間と深煎りネルドリップとチョコレートと味わい、接客、小物類、メニュー名などなど全て統一感があります。
良い予感はあったけど、ここまで気に入るお店だとは思っていませんでした。再訪確実です(最後に店主の方に聞いてみると子連れでも良いとのことだったので、今度は家族で行きます)
蕪木(かぶき)の店舗情報
住所:東京都台東区三筋1丁目12−12
電話番号: 03-5809-3918
営業時間:11:00-20:00
定休日:火曜日(祝日は営業)