ネスプレッソは使えるのか?自家焙煎コーヒー屋との味の差は?特徴や欠点を紹介します!

ネスプレッソ〜Nespresso〜

昔はまず飲むことがなかったネスプレッソ。コーヒーに対して、大分おおらかになったというか、今はこれはこれでアリだなと思ったりもします。

ネスプレッソ

ネスプレッソのメリット

ネスプレッソには様々な美点があります。簡単にあげると、

  • マシンが小さい
  • マシンが安い
  • 手軽
  • 速い
  • お手入れが簡単
  • コーヒー粉が劣化しにくい
  • コーヒーカプセルの種類が豊富

こんなところでしょうか?これらのメリットは非常に大きい。

ネスプレッソの味わい

味わいはもちろんトップクラスのコーヒー豆と比べて落ちますが、特にエスプレッソに砂糖を入れて飲む場合と結構美味しいです。

普通のコーヒーの量落とすと雑味が少し気になります(自論ではありますが、コーヒーは濃く点てたものの方が、嫌な味を感じにくいと思う。深めのコーヒー豆に関してはですが)。

ネスプレッソの手軽さは魅力で、コーヒーを点てるのを今は出来る限り楽な方法にしているので、ドリップする時間すら惜しい時や、エスプレッソを飲みたい時には重宝します(きちんとしたエスプレッソマシンは高価すぎてなかなか買えないですしね)。

ネスプレッソ〜飲食店において管理も簡単で一定の味のレベルが保てる便利なツール

飲食店においても、もちろんコーヒーまでこだわった方が好ましいですが、コーヒーロースターにこだわっているけど、結果、コーヒー豆が劣化していたり、抽出が疎かになるなら、ネスプレッソの方が良いのでは?と思っています。

コーヒー粉が劣化しにくいのは飲食店にとっては非常に大きなメリットですね。管理の必要がない。コーヒー豆の管理は大変なので。

最高品質にならないが、ある一定のレベルを安定して保ってくれるのは、非常にありがたいことです。

ネスプレッソはコーヒーカプセルの種類が豊富

加えてネスプレッソはコーヒーカプセルの種類が豊富。色も綺麗で楽しい部分だと思います。

ネスプレッソは季節ごとに限定のコーヒーカプセルが発売されるのも魅力です。パリをイメージしたコーヒーや、コーヒー豆の歴史と関わりの深い、イスタンブールやヴェネツィアをイメージしたコーヒーなど、色々とやっていますね。

飲んだことのあるカプセルの味わいを簡単に紹介します(主に限定カプセル)ルンゴ推奨のものも含めて全てエスプレッソでの感想です。

ノルディック・ブラック

北欧のコーヒー文化からインスピレーションを受けてつくられた数量限定ルンゴコーヒーのノルディック・ブラック。2019年冬の限定コーヒーカプセルです。コロンビアとケニアのコーヒー豆を使用しています。

エレガントで甘くフルーティーな香りと、なめらかな穀物を想わせる後味が特徴とのこと。味わいの強さは5。

ノルディック・ブラックを実際に飲んでみると、強い酸と果実のジャムのニャンアンスを感じます。丸く大人しい。ノルディックの生焼けギリギリの味を穀物と言っていると思いますが、ちゃんと火が入った味です。

僕はフレーバーコーヒーは飲まないのでノルディック・ブラックしか試していませんが、北極圏のツンドラ地帯のみで育つ小さな黄金色の果実のクラウドベリーを使ったタルトをイメージしたノルディック・クラウドベリー・フレーバーと、ノルウェーの人が世界最高のケーキというクヴェーフィヨルドカーケの香りをイメージしたノルディック・アーモンドケーキ・フレーバーも興味深い。

キアロ〜バリスタクリエーションズ〜

キアロはニューヨーク・ブルックリンのようなコーヒー豆の甘さを生かした浅い焙煎のコーヒーカプセルだそうです。滑らかな味わいでミルクレシピ向きとのこと。ケニアとインドネシアのコーヒー豆を使用。

実際にキアロをエスプレッソで飲んでみても、ミルクとの相性の良さが分かります。濃いめのキアロにミルクを合わせたら、きっと甘味を加えなくても、コーヒーとミルクの甘さだけで楽しめると思います。

コルト〜バリスタ・クリエーションズ〜

コルトはスペインのバリスタが好む深煎りでしっかりコクのあるコーヒーカプセルとのこと。アフリカ産のアラビカとロブスタのブレンド。コルトもミルクと合わせてスペイン伝統のコルタドを楽しむのが良いようです。

コルトを飲んでみると確かにしっかりとしたコクがあります。苦味もしっかり、チョコレートのニュアンス。深みがありますが、少し雑さがあるのはロブスタっぽいですね(それが嫌な感じではないです)

ミラノ〜カプセル感想〜

ミラノは、コスタリカやグァテマラのコーヒー豆のブレンドです。「フルーティなアロマ、甘い穀物の風味。上品で力強い味わい」というような商品紹介。味わいの強さは9でリストレット推奨とのこと。

実際に飲んでみたミラノは、さらっとした質感です。洗練さがあり、酸が綺麗に伸びます。

トリエステ〜カプセル感想〜

トリエステは、ブラジルやコロンビアのブレンドです。「繊細さとまろやかな口当たり、チョコレートやヘーゼルナッツの香り、繊細な味わい」という商品説明。ミラノと同じく味わいの強さ9でリストレット推奨です。

トリエステはコクがあります。どっしりしていてまろやか。説明にある繊細な味わいというのは良くわかりませんでした。

カフェ・イスタンブール

カフェ・イスタンブールは、インドとイエメンのコーヒー豆を使用しています。味わいの強さは10。語り手の物語や熱い議論が飛び交う多文化交流の地、16世紀のイスタンブールの濃密な雰囲気が蘇るとのこと。

カフェ・イスタンブールは、丸みがあってスパイスと苦味を感じます。ナチュラルっぽさ。素朴でざっくり。土のニュアンス。

カフェ・ヴェネツィア

カフェ・ヴェネツィアは、インドとエチオピアのコーヒー豆を使用しています。味わいの強さは7。18世紀のヴェネツィアは賑やかな音楽と活気ある会話に満ちあふれたコーヒーハウスが隆盛した時代。その優雅でいきいきとした雰囲気を彷彿とさせるコーヒーなんだそうです。

カフェ・ヴェネツィアは複雑さがあり華やかです。ブラックチョコレート。苦味。後から酸が広がる。香りが強くかつ良質。そこまでコクはなく割にさっぱり。

パリス・ブラック

パリス・ブラックは、穀物やナッツのような香りが、スパイシーで木のような風味に溶け込むコーヒーという説明です。。味わいの強さ9。

パリス・ブラックを実際に飲んでみると、まっすぐの酸を感じます。キレイ、整っていてクリア。パリのコーヒーぽくはないけど、フランス料理的な味の方向。たしかに木っぽい。

マスターオリジン・インド

マスターオリジン・インドは、力強くスパイシー。味わいの強さ11。インドのアラビカとロブスタのブレンドだそうです。モンスーン・コーヒーと書いてある。久しぶりに聞いた言葉。

飲んでみると深みがあり、コクと苦味も強めです。説明にも木のような香りと書いてあるますが本当に木っぽい。かなり強いテイスト。骨太、雑味があるが良い感じ。

マスターオリジン・エチオピア

マスターオリジン・エチオピアは、鮮やかな花のような香り。味わいの強さは4。フルーツジャムを思わせる風味とのこと。ナチュラルとは書いてありませんが、説明をみるとナチュラルのようです。

飲んでみると、キレのいいパッと香りが広がるコーヒーです。カプセルの色同様、オレンジっぽいニュアンス。酸が強く、細め。そこまでナチュラルっぽい風味は強くない。

マスターオリジン・コロンビア

マスターオリジン・コロンビアは、赤い果実や鮮やかな赤ワインのような香り。味わいの強さは6。標高の高い産地、ウォッシュド、遅摘みにコーヒー豆だそうです。すっきりした酸味と、ワインを思わせる赤い果実のアロマがあるとのこと。

飲んでみると確かに酸がしっかりしています。程よい厚み。赤系果実、明るさがあります。

マスターオリジン・ニカラグア

マスターオリジン・ニカラグアは、甘く調和の取れた味わい。味わいの強さは5。ブラックハニープロセスだそうです。滑らかな蜂蜜のような口当たりと、甘い穀物の香りとのこと。

飲んでみるとキレイな酸を感じます、明るいテイスト。程よい厚み。滑らかさ。勢いはなく落ち着いている。

ネスプレッソは海外のコーヒー業界でも大注目

コーヒー業界的にもネスプレッソのようなスタイルのコーヒーは注目のようで、関連商品や類似品も結構ありますね。海外の大きなコーヒーイベントでもネスプレッソ関連のブースは非常に大きいようです。


非常に便利なネスプレッソ。時にはこだわったコーヒーを自分で点てたり、カフェで飲んだりしながら、楽したい時は気軽にネスプレッソみたいな使い分けが出来たら楽しいですね。

純正ではありませんが、イタリアのコーヒー豆で美味しかった記憶があるキンボのコーヒーカプセルもあります。