リストランテ・アモローソ〜Amoroso〜
今年ももう数時間。色んなレストランに行った一年でしたが(このブログではほとんど紹介していませんが)、数日前に行った今年最後のお店が、リストランテ・アモローソ。神楽坂にあるイタリアンで、リストランテというにはちょっと貧相なカウンターだけで10席ほどの小さなお店。
店主が一人でやっているお店で、それはもう個性爆発!コーヒーの自家焙煎店のマスターには変わった人多いですが、アモローソも負けてない。もう店主のキャラクターだけで、好き嫌いが分かれてしまうだろうなぁ。好きな人は最高に楽しいし、受け入れられない場合は苦痛…。
僕は結構楽しめました。
リストランテ・アモローソのワイン
そしてアモローソの一番の特徴はワイン。
こちらで選ぶことはできないのですが、コースの料理それぞれに合わせて、ワインを出してくれるんです。料理もワインも完全おまかせ。そしてワインはいくら飲んでも値段が変わらない。というかなくなると店主が注いでくれます。
デギュスタシオンでワインを数種類楽しめるレストランはありますけど、そんなレベルではなく、もう大量にワインを飲む飲む飲まされる。ワインが好きではないと行ってはいけないお店なんです。
リストランテなので、もちろん料理を食べに行くわけですが、料理とワインは同価値。そしてよく考えられた組み合わせ。
六本木のラ・シュエットだったら、メインはワインですが、アモローソは料理もワインも主役なんですね。ラ・シュエットほどの高価なワインが出るわけではありませんが、ペアリングの上手さは特筆ものだし、なにより出てくる種類が半端ない。
10種類くらいのワインがでてきますからね。そしてそれを何杯も飲めたりするので、もう最後の方はどのくらい飲んだかわからないくらいです。
リストランテ・アモローソの素晴らしかったアッビナメント
まぁ中には可もなく不可もなくみたいな組み合わせもありましたが、特に感動的だったのが二つ。
フォアグラと栗を使ったパテに唐辛子がかけられたものと合わせたのはピノー・デ・シャラント。このフォアグラのパテ自体、メチャクチャ美味しかったのですが(栗の甘みが広がる素晴らしい味わい。フォアグラと栗は合うんですね。唐辛子もいいアクセント。コルシカの栗とバスクの唐辛子だとか)、ピノー・デ・シャラント(コニャック地方のヴァンドリキュール、甘口)と合わせると、さらに一段味が上がります。造り手失念!
もう一つはデザートの、ローズマリーを利かせたチョコレートムースと、マール・ド・ブルゴーニュ(これも造り手わからない…)。それだけだと甘すぎるチョコレートムースと、単体だと強すぎるマール・ド・ブルゴーニュ(僕は強くても大丈夫ですが)、合わさると丁度いい塩梅に。そして新しい味が生まれます。悶絶の美味さ。
他にもワインは、ワシントンのドメーヌ・サンミッシェル・ブラン・ド・ブランや、ピエモンテのデヌータ・マネンティ・ガヴィといったお手ごろなものから、ピエモンテのダンテリヴェッティ・バルベーラ・ダルバ2001、オレゴンのファイヤースティード・サイテーション1998など、5千円や1万円クラスのワインもでました。国は問わずなんですね。
それでいて料金は、一人一万円ジャスト。これは素晴らしい。
仕事疲れがたまっていて、最後の方はもうふらふらになってしまいましたが、とても楽しめました。
店主が一人でやっていることもあって、料理のペースが他のお客さんとあわせないといけないのですが、僕らはとても早く行ったので、途中なかなか料理が出てこないことが。その間もワインはどんどん注いでくれるので、本当にたくさん飲みました。そんなに強くないのに…。
そして小さな空間だからでしょうか、他のお客さんとの距離も近く、一緒に食事を楽しむ感覚があります。居合わせたお客さん次第で雰囲気もかわってしまうでしょうね。となりのお客さんと会話したりもしました。そういうことが楽しめる人なら本当に楽しい空間だと思う。
もう本当に何から何まで個性的なお店。唯一無二だね。
アモローソの店舗情報
住所:京都新宿区中町22-3 TSビル中町 1F
電話番号:03-5261-2550
営業時間:ランチ 木曜・金曜 11:30~14:00(L.O.)
土曜・日曜 12:00~14:00(L.O.)
ディナー18:30~22:00(L.O.)
定休日:火曜