ヴィンテージワインに対するスタンス

ロマネサンヴィヴァン

古酒との付き合い方の変化

嗜好の変化の記事を書いていましたが、長くなりすぎたので、ワインの古酒についてを別記事にしました。


昔は古酒が好きで、より古いものを求めるような部分もありましたが、今は古酒をほとんど飲まなくなりました。

古酒は嫌いになったわけではなく、昔飲んだ圧倒的な深みのある古いヴィンテージのワインの魅力を忘れることは出来ませんが、全体的に状態の悪いものが多く、リスキーすぎるのが、古酒から遠ざかった理由です。

ワインの管理は難しい。単にセラーに寝かせていただけではダメですね。時間が経てば経つほど、ちょっとしたものだった流通、管理の欠点が如実に現れてくる。

温度とか湿度とか、振動とかはよく言われることですが、それだけじゃないです。もっともっと気にしなければならないことがあります。

加えてエネルギー感の欠如も気になります。若いワインにはエネルギーがあふれています。飲んでいて力を貰える感覚があります(エネルギーを失っていない古酒もある)。

現代はナチュラルな造りのワインが増え、その点でも若いヴィンテージの方が評価出来ますね。同じ造り手でもワインは大幅に変わっている。

熟成させないと飲めないと言われていたワインでも、リリース後すぐに飲んでも美味しくなっているものが増えているとも思います(ボルドーのプリムールとか普通に美味しい)。

飲むとしたら大体が10年以内程度、もっと古いのはよほど信頼できるところで飲むか、自分で熟成させたもの(少ないが)になりますね。

めっきり外でワインを飲むことがなくなったので、ほぼ古酒は飲んでいないですね(お店で開けることはたまにある程度)。稀に良い古酒に出会うこともありますが、本当に少ないと思います。

コルクの問題も気になります。ブショネではないコルクでも長い時間置くとワインに嫌な香味を付けるように思います(コルクを水に浸すと水は美味しくなくなるので、ワインだってそう)。寝かせるなら保管の方法を色々と考えないといけない。

それとワインにはヴィンテージごとの個性があります。ワインはまさにその年の天候を反映させた味わいを見せます。そのため、この地域のこの年のワインが欲しいみたいな場合は多々あります。

古酒としてではなく、ヴィンテージの特徴だけが欲しいわけなので、そういった意味で、古酒っぽくなっていない若々しさを保ったヴィンテージワインはないかと常に探していたりはします(解決策も考えていますがそれは秘密です)。