一度ではわからない飲食店の魅力
なんでもそうだけど、一度では分からないことって多い。でも今はもう一回しか訪れたことのないレストランをネットで評価してしまう世の中ですよね。
ホントに一回で分かることなんて限られていて、レストランに行って料理を全て食べることができるわけでもないし、季節によってもメニューが変わる。ほとんどが分からないといってもいいくらいだ。
でも一回の訪問で感じたことだってやっぱり事実で、お店の人がなんと言おうと、その人がそう感じたのなら仕方がない。よく見当違いの批判を見たりするが(僕もするけど)、それもまた真。
なんにしても僕らお客さん側は、もう少し暖かい気持ちでお店をみないとなって思う(僕はレストランで働いているけど、今でもお客さん側だと思ってます)。
一回では分からないことが多いのは事実なんだけど、お店側が言ってしまってはおしまいだとも思う。レストランのシェフでも一回来たくらいでなにがわかんの?くらい言う人がいるけど、コーヒーみたいな安いものだったらまだしも、数万円も払って、嫌なことがあれば、それは文句も言いたくなるだろうって思う。
毎回同じではないことは確かだけど、お店はその時その時のお客様に出来る限りのベストを尽くすべきだ。
って前置きはこの辺で、コーヒーの話。基本的に安くて、まぁ美味しくなくても懐に与える影響は大きくないコーヒーですが、やっぱりコーヒー店も毎回同じ味ではないんですね。
というか、食事以上にコーヒーの味はぶれている。それは名店と言われているお店でもそうだ。そして時には、ただ驚くしかない素晴らしい味わいのコーヒーに出会えたりする。それはもう何回も通ってやっと出会えるようなもので、一回行っただけで、イマイチだったなって片付けてしまうのは非常にもったいない。
お店の最高の焙煎がされ、かつ最もピークの熟成状態で、抽出も完璧だったコーヒーと、ちょっといつもより焙煎がうまくいかなかったコーヒーとの差は異常なほど大きい(それでも高いレベルではあるけどね)。
だからどう考えても名店としか思えないコーヒー店の批判を言う人が多いのは、単に最高の状態のコーヒーを飲んでいないんだろうなって思ったりします。最高の状態のコーヒーを飲んだなら、たとえ好みではなかったとしても、認めざるを得ない気がする。
とは言いつつも、初めて行ったお店の味が全然良くなかったら、なかなか次は行けないんですけどね。逆に偶然的に美味しいコーヒーに出会っちゃったら、通ってしまい、毎回なんか違う…みたいに思ったりしてしまう…。
こういう味のバラツキ(って言うと失礼だけど)があるのは、職人気質のコーヒー店に多くて、コーヒー豆の質重視のお店はいつも安定した味を作っているように思う。感動的な味わいにならない反面、いつも高いクオリティーを保っている。これはなんでなんだろー。