レヴェランスとコーヒー②

レヴェランス〜Reverence〜②

レヴェランスのコーヒーネタの続き。
出てきたコーヒーはブラインド。銘柄説明はなしでブラインドでと一言。とりあえず飲んでみます。

僕の方のコーヒーは柔らかい口当たりのきれいな味わいのコーヒー。コロンビア入っているだろうなぁって印象。もう一方は香りから甘くマンデリンを感じさせる。先のコーヒーよりどっしり。果実実があり、ケニアを思わせる。

亀山ソムリエに聞いてみると、先のコーヒーは、コロンビア(ハーモニー)とブルーマウンテン(バッハ)が1:1。もう一つのは、マンデリン(ハーモニー)、ケニア(ハーモニー)、モカマタリ(バッハ)が1:1:2(確かね)

言われてみるとモカっぽさもあるわ。っていうかこれ、二つのロースターのブレンドじゃないですか!前に書いたネタ、「自分がやりたいお店」で言ってた複数ロースターのブレンド、やっているお店があったのね。まぁ色々とコーヒーの話をしたので、やってくれただけで、通常はハーモニーのブレンドですけどね。

飲んだ印象としてはどちらのコーヒーも軽めの仕上がりで、ハーモニーって言うよりはバッハっぽいニュアンスがあるなぁなんて思ったら、半分はバッハだったのかぁ。ただバッハの豆の個性は感じにくく、主張があるのはハーモニーのコーヒー豆。

ハーモニーの濃い~コーヒーとは全然違う味。まぁあのコーヒーは食後に飲む感じではないですよね。そしてオーナーソムリエ亀山さんの求める味の方向性なんでしょう。

抽出は円錐のペーパードリップで(ブラシだかなんかでペーパーをこするって言ってたな)、コーヒー粉はハーモニーのように山状に盛り、上だけ少しくぼませる。最初は点滴で落とすようで、なんとコーヒー粉に優しく乗せるため、漏斗を使っているそうです(スキッターのことを教えてみました)。そしてこれまたハーモニーらしく、真ん中に一点抽出。道を作るってやつね。後半は抽出スピードを多少上げるよう。

一人前ではコーヒーを点てず、24グラムで二人前から。水はボルヴィックって言ってたかな。でもエヴィアンみたいな硬水でつくるコーヒーが好きらしい。聞いた話なので間違ったところがあるかもしれないが、こんな感じ。全体的におとなしめだけど、ちゃんとしてるなぁっていう味。雑味などは出ていない。

即興みたいな感じでブレンドの味を変えることが出来るのは、ソムリエとしての高い能力の表れか。それぞれの豆がどういう温度の時、どういう味が出るかわかっている模様。実際色々と試されているようで、例えば豆ごとにベストなグラインド具合も違う、でも別々に挽いたグラインドの違うものを一緒に抽出してしまうと、軽いものが浮いてしまうなど不都合が生じるから、別に抽出して、後であわせたらいいんじゃないかなどとも言っていた。他にもコーヒーに関する面白ネタが聞けて、コーヒー豆を食材として捉えての発想にただただ感心してしまいました。(他の面白ネタも試してブログに紹介したい)

ハーモニーの豆を選んだだけでもやるなぁって感じなんだけど、プレゼンや味作り、さらには色々話を聞いたりすると、本当にすごいなぁって思ってしまう。

ちなみにバッハのブルーマウンテンはお店の人が飲むようだったらしい。
今はプレスの味を評価しているようで、たしかにこの方向性の味作りならプレスはありかも。もっと映える味になりそう。ネルドリップ+変則サイフォンのハーモニーのコーヒー豆を、プレスで抽出するって考えたら、ちょっとすごいけどね。

コーヒーの味自体、レストランとしてトップクラスだと思うけど、それ以外の部分、お店作りの方向性がはっきりしていて、亀山ソムリエの話を肴に食べる料理やコーヒーは、より魅力を感じます。なが~くゆったり時間、空間を楽しむお店。どんな場面でも使えるお店ではないけど知っておくと良いかもね。ごちそうさまでした~。