三店しかないショコラストリート

ジョエル・デュラン〜JoelDurand〜

※2019年追記。ジョエル・デュランは現在、閉店しています。

ピエールマルコリーニの隣二軒がいつのまにかショコラトリーになっていて、ショコラストリートなんて呼ばれているようですが(3店でストリートは少ない気がしますが)、なかなか個性的でどこも面白い気がする。

そんなに流行っている感じはありませんが、ジョエルデュランのチョコレートは美味しい。プロヴァンスに本店があるお店だけに、プロヴァンスの素材を使ったボンボンショコラが揃っていて、プロヴァンスのミントとホワイトチョコを合わせたチョコなんて他では食べたことない面白さと美味しさがありました。フレッシュのミントを食べている感覚。

コルシカのハチミツだったかな?それも良かったし、一番好感を持ったのはアールグレイ。これはミルクチョコと合わせていましたが、アールグレイというか上質なセイロン風ミルクティのようなニュアンス。どれもすばらしく香る。

ただボンボンショコラ高い。一粒400円、でもそれはまぁ良いとしても5粒からしか買えないのは厳しい。そして小さなチョコを入れてくれるのはかなり大きな袋…。

二階にはカフェがあって、ピエール・マルコリーニよりずっと広々としています。チョコレートパフェのリエジョアが売りなのかな?

このリエジョアは甘さ控えめなんだけど、もっと甘さ控えめというか甘くないのがショコラショー。甘くないショコラショー何故ないんだって思っていたけど、ここにあった。

甘さを調整するためにプラリネペーストを添えているとのことだけど、これはペーストではなく固まりで溶けないね。もう少し甘さを調整出来た方がいいかもしれない。美味しいですが。リエジョアもショコラショーも二種類の味がある(ビターと期間限定)。リエジョアにはコーヒーエキスが使われているけど、コーヒーエキス自体はそんなに美味しくない。全体としてはいいけどね。

メニューの種類もそんなにないけど、どれも値段が高くてなかなか利用しづらい気はします。軽く一休みという感じではない。たしかワインをチョコを合わせるデギュスタシオンみたいのがあった気がするけど、ソムリエが選んでいると書いていたラインナップはどう考えても選んでないと思う。もう少し考えられたものだったら楽しそう。

あと試食させてもらったコンフィチュール、聞くと砂糖を加えている量が非常に少ない。なのに甘みがしっかりとあってなかなか素晴らしい。

店員の方がいうには、ジョエルさんは機械が嫌いでチョコは手作りだと言っていた。お弟子さんはいるけど、ほとんど一人で作っているとも。

どこまでが機械と言っているのかはわからないけど(間違いなくローストに機械は使うでしょう)、コンチングとかどうやってるの?って聞いてもその辺はよくわかっている人がいなかった。大規模な設備を使ってないということだと思います。

でも機械を極力使わないというのは非常に好感が持てますし、僕の目指す方向性とも合致します。コーヒーにおいても極力使わない方向にしたいし、金属は味に本当に影響する。

ワインだって金属に触れると味が変わります。ポジティブな結果をもたらす金属もあるけど、基本は少なくするに越したことはないと思う。

金属の塊に触れて抽出されても美味しいエスプレッソはすごいと思う。ありえないけど、金属を使わずに抽出するエスプレッソがあったらどんなに美味しいことか。

ジョエル・デュランの店舗情報(閉店)

住所:東京都中央区銀座5-5-8 西5番街坂口ビル1F

電話番号:

営業時間:日曜日~木曜日:11:00~21:00(L.O20:00)
金曜日・土曜日:11:00~22:00(L.O21:30)

定休日:なし

イルサンジェ〜HIRSINGER〜

※2019年追記。イルサンジェは何度か移転して現在は休業あるいは閉店しているようです。予約制のサロンがありお酒とチョコレートを合わせたコースなどは楽しそうだったのですが‥。


ジョエルデュランとマルコリーニの間にあるイルサンジェはジュラ地方のアルボワにあるショコラトリー。今は4代目で初代の生まれはアルザスのよう。

イルサンジェには2種類のスペシャリテがあって、初代が作ったトゥシェフと二代目創作のガレです。スペシャリテは一つ800円とかなり高級。※2追記。以前は二つスペシャリテがあると聞いた気がしますが、三代目のシシィと四代目のカフェバールというチョコレートもあるようです。特にカフェバールはプラリネ、ガナッシュ、クリーム風味の三種のコーヒーチョコレートの層になっているようで興味があります。

初代のトゥシェフはヘーゼルナッツとブラックチョコレートを合わせたもので、100年前から同じ製法なんだとか。

二代目のガレはアーモンドプラリネとブラックチョコレートをメレンゲで包んでいて見た目もユニーク。オシャレとかかっこいい感じではなく、雲のようで可愛い。

トウシェフもガレもどちらも良いです。特にガレは風味の良さとコク、軽やかさが両立していて美味しい。味わいも流行りのものとは違う伝統の深みを感じます。お店の雰囲気なども含め、受けはそんなに良くない気もしますね。

ジュラ地方だけにヴァンジョーヌに合うチョコとかもあると聞いたことがあります(何が合うのかは忘れました)。

接客は三店のなかでは一番まともだと思いますが、丁寧すぎて買わずに帰りにくい気もします。

イルサンジェの店舗情報(移転後の情報)

住所:東京都中央区銀座6-3-17 悠玄ビル1F

電話番号:03-6434-9579

営業時間:12:00〜20:00

定休日:水曜