コーヒーを使ったお菓子
コーヒーを使ったお菓子の話。レストランでお菓子作りをしているので、色んなお菓子を作りますが、コーヒーを使ったお菓子もよく作ります。
正直、僕が働いているレストランで出しているコーヒーは美味しくないのですが(某大手メーカーのコーヒー豆)、お菓子つくりに使うと、普通に美味しいお菓子が出来るから不思議だ。
まず考えられるのが、乳製品、特に生クリームの力。乳製品のマスキング能力はすごいですよ。嫌な味や雑味を消してしまいます。これはコーヒーに限りません。う~ん、すごい。逆にとても美味しいコーヒーにクリームを入れてしまうと、美味しいコーヒーの味がかき消されてしまいます。
コーヒーを使ったパンナコッタや、バニラアイスを作るようにコーヒー豆を牛乳に入れて加熱し、香りをつけたコーヒーアイスは、飲めないコーヒー豆でも(劣化していたらダメ)とても美味しい。良いコーヒー豆を使う必要があるのかってくらい…。
乳製品以外にも、例えばティラミスなどのように、生地にコーヒー液をアンビベ(アルコールやシロップなどを生地に染み込ませる事)する場合もちゃんと美味しくなる。
あの嫌なコーヒーの香味はどこに行ったんだって思います。これで一つ思ったのは、コーヒーとジェノワーズなどのスポンジ生地はとても相性が良いんだなってこと。ベストなフードペアリングなんでしょう。いらない味を消して、美味しさを高めあう。
そうそうティラミスと言えば、上にココアをかけますけど、代わりにコーヒー粉をかけると美味しいと聞いて、お店にあるミンサーで細か~く挽いて、さらに茶漉しでふるってパウダーにしたものをかけてみると(普通捨てる微粉を使うなんてすげー)、これはNG。コーヒーのおいしくない味がダイレクトに広がります。ただこれは使ったコーヒー豆の問題で、いい豆を使えばきっと美味しいですね。微粉が使えるとしたら、かなりの有効利用ですよね。
コーヒーを使ったお菓子を作る場合、欠かせないものがあります。インスタントコーヒーです。普段インスタントコーヒーなどは飲まない僕ですが、まぁお菓子作りには使えます。とても便利。抽出したコーヒー液ではクリームに色を付けたり香りをつけたりするのが難しいが、インスタントコーヒーを使えば簡単です。まぁ濃縮したコーヒーエキスのトラブリもありますが、なくてもインスタントコーヒーで充分補えます。
とかなんとか言いつつも、やっぱり質の高いコーヒーを使えば、もっと美味しくなる(なってほしい)という気持ちはあるわけで、次はそんな話。