ブンダン〜純文学好きで料理好きにオススメの文学カフェ〜

日本近代美術館内の文学カフェ、ブンダン〜BUNDAN COFFEE & BEER〜

駒場東大前の日本近代美術館内にあるカフェ、ブンダン。

もちろん自家焙煎ではありませんが、書斎のような店内は、ゆっくり読書を楽しむのに最適な素敵な空間です。東京ピストルというところのプロデュースのようです。

雰囲気のいいカフェというか喫茶店ですが、自家焙煎のコーヒ屋を周っていた頃は行くことのなかったお店です。

昔は1人、またはコーヒー好きの知人とコーヒー屋巡りをしていましたが、今は結婚して子供もいるので、むしろ気合の入った自家焙煎コーヒー屋よりも気軽なカフェの方が行くことが多いです(そもそもあまり外に出ませんが)。

ブンダンは、純文学好きの嫁が以前に行ったことのあるお店で、その時の印象が良かったようで、家族で行きました。

ブンダンのテラス

内装、雰囲気いいですね。ですが、子連れなのでテラスで。

行った日は満席で待ちもありましたが、普通の平日は結構空いているそうです。静かな空間での読書に向いている気がします。

テラスは店内の雰囲気とはまったく違いますが(文学カフェっぽさはなくなりますが)、気持ちのいい空間です。

ブンダンのメニュー

ブンダンは、メニューが楽しくて、色々な文学作品に登場している料理を再現しているようなメニューが揃っています。文学好きにはたまらないと思います。

僕は純文学は数えるほどしか読んでないですが、ちょっと読んで見たくなります。嫁のようにたくさん読んでいる人だと、より楽しそう。

太宰治の「女人訓戒」に出てくる、「タングシチュウ」や、谷崎潤一郎の「蓼食う虫」に出てくる「レバーパテトーストサンドイッチ」などなど。

谷崎潤一郎は「美食倶楽部」などもありますし、本人も美食家だったそうなので、もっと色々とあっても楽しそうですね。

個人的にはシャーロックホームズの「ビールのスープとサーモンパイ」が気になりましたが(ビールのスープの方)、行った日は売り切れ。残念です。自分で作る参考にしようと思ったのですが‥(カルボナード=ビール煮込みはフレンスやベルギーの定番料理ですが、スープはどんな感じにしているのか気になりました)。

ブンダンのコーヒー

コーヒーは、きっと美味しいものではないだろうと思っていましたが、三軒茶屋のオブスキュラ・コーヒーのものを使っているのですね。知らずに飲んで、思ったよりいいなと思っていたら、オブスキュラでした。でもスペシャルティーっぽい仕上がりではなかったです。あえてお店に合わせて、こういう味に仕上げているとしたら、素晴らしいですね(永らくオブスキュラのコーヒー飲んでいませんけれど)。

コーヒーは、芥川 AKUTAGAWA、鷗外 OUGAI、寺山 TERAYAMA、など有名な作家さんの名前が付いています。

芥川 AKUTAGAWAの説明のカフェーパウリスタのことがかいてあったので、パウリスタのコーヒー豆なのかと最初思ってしまいました。

コーヒーではありませんが、 中上健次の「灰色のコカコーラ」からとった、灰色のコカコーラは、名前だけで普通のコーラでした。どんなものが来るのかとワクワクしたのですが(作品読んでないので、そもそも灰色が何を意味するのか知りません‥)。


料理もお菓子もカフェ風ではありますが、ちゃんと美味しいです。作品の世界をどう表現しているのか色々と食べてみたいですね(文学作品に出てくる料理のレシピ本が売られていたので、その本のレシピなのかな?)

日本近代美術館の敷地内には公園もあるし、日本的な良い雰囲気なので、またお散歩がてら訪れてみたいです。