カフェ・フレンチ、究極と言っていいくらいの抽出

※2019年追記。カフェ・フレンチは数年前に閉店しています。休業という風に聞いた気がしますが、再開はしていないようです。ここも他にはない唯一無二のコーヒー店でしたので、残念です。


カフェ・フレンチ〜Cafe french〜

カフェ・フレンチは高円寺にあるコーヒー店(阿佐ヶ谷に移転しました)で、お店の内装なんかはシンプルで上品ではありますが、特別どうこういう部分はないのですが、コーヒーがすごい。自家焙煎じゃないお店で一番すごいお店だと思うし、一番好きなお店でもあります。

マスターは一見女性にも見える中性的な方で、静かですが話してみるとコーヒーに対する熱い情熱を感じさせてくれます。渋谷にあった(行ったことないけど)名店のヴェスタにいたらしいです。

カフェ・フレンチの熟成コーヒー

カフェ・フレンチのコーヒーは何がすごいかって、まず使っているコーヒー豆がすごい。コーヒー豆は同じく高円寺の老舗、さわやこうふぃのものなんですが、それをお店で熟成させています。焙煎豆の熟成。さらにブレンドしているって言ってた気がする。熟成度の違う豆を混ぜているということなんでしょう。

お店で使っているコーヒー豆の熟成はどのくらいのものかわかりませんが、お店がオープンしてからずっと熟成させている(さらに新しい豆を足している)コーヒー豆もあり、9年くらい経っているらしい…。

焙煎後にそんなに時間が経ったコーヒー豆が飲めるのか?って思いますが、とても美味しいらしい。このコーヒー豆を一つまみ混ぜると味が格段に変わるそう。

カフェ・フレンチ、さわやこおふぃの深煎りブレンド

さわやこおふぃのコーヒー豆は浅煎りが多い中、カフェ・フレンチは名前どおり深煎りを使っています。お店のオリジナルのブレンド。さわやこおふぃで買ったコーヒー豆は美味しいと思ったこと無いのですが、カフェフランチは美味しいから、飲み方次第なんでしょうね(まぁ浅煎りしか買ったことないですが)。

カフェ・フレンチの抽出

カフェ・フレンチは抽出も独特で、ここが真骨頂。中世のヨーロッパではかなり大きなネルでドリップしていたようで、そこまではいかないようですが、大きなネルを使って、かなり時間をかけて丁寧にドリップします。

深煎りの豆は7杯以上まとめて点てないと美味しくないって言ってたかな?実際大量にドリップしてます(残ったコーヒーはアイスとかになるのかな?)。

カフェ・フレンチのメニュー

メニューは少なく、アメリカン、ブレンド、ノワール、デミタス、アイス、ダッチ。大体こんな感じです。アメリカン以外は同じコーヒー豆らしい。ブレンドでもかなり濃いのでご注意を。140グラムくらい豆使っているって言ってたと思います。

時間をかけて抽出するコーヒーは、湯の温度が当然下がっていき、その温度ごとで違う成分が抽出されていくらしい。浅煎りは酸化してしまい長くもたないが、深煎りは長持ちするとのこと。

カフェ・フレンチのコーヒーは濃いけどなめらかだし、甘さ、余韻の豊かさが半端じゃない。この味の伸びはかなりのもの。他にはないと言ってもいい味わいです。

とても美味しいコーヒーだけど、昔はもっともっと味が良かったそうで、今くらいのコーヒーは後ろ向きでも作れたとのこと。それはすごいな。飲んでみたかった。コーヒー豆の質が下がっていると言っていました。

一度温めなおして出してくれるんだけど、味の変化を楽しみながらゆっくり楽しむコーヒーで、例えば85度になると、85度の時に抽出された味が出るらしい。30分後くらいが一番美味しいらしく、その後7時間くらいは変化せずに飲める。

カフェ・フレンチのダッチコーヒー

ダッチコーヒーも面白い。これまた熟成させたダッチコーヒーがあります。めちゃくちゃ美味い。しかも抽出の仕方で4タイプあり、熟成するコーヒー、美味しいけどすぐ劣化するコーヒー、中性のもの、熟成しないものがあると言っていました。

もう結構理解できない話が多くて驚かされるんですけど、コーヒー豆には冬と夏で違ったアルゴリズムがあるとか、面白い話がたくさん聞けます。

未だに分からないことだらけですが、飲むと本当にすごいので納得せざるを得ない。もっと通って色々と教えてもらいたい。目からウロコのお店です。

カフェ・フレンチの店舗情報(閉店)

住所:東京都杉並区阿佐谷南1-35-2 ルシャポー多丸家館  2F

電話番号:

営業時間:[月~土] 10:00~22:00 [日・祝] 12:00~22:00

定休日:水曜