カフワ、コーヒー、モカ
エチオピアで珈琲が見つかった後は、交易によってアラブ人に伝わっていきます。現在でも珈琲豆の産地として有名なイエメンにはエチオピア人の侵略によって6世紀頃に伝り栽培も始まったようです。
珈琲はアラブの言葉でワインのことを表す「カフワ」と呼ばれ、「コーヒー」という名前も、このカフワからきています。
当初は医療用や宗教用であった珈琲ですが、徐々に一般市民にも広がっていきました。
珈琲はイスラム教徒によりペルシャやエジプト、トルコなどに伝えられ、15世紀末にはイスラム圏全体に広がっていきました。
コーヒーハウスも続々と生まれ、珈琲の人気は高まっていきましたが、一方で、アラブの支配者たちには嫌われていたようです。
コーヒーハウスが禁止されることもあったようですが、珈琲を楽しむ習慣はなくなりませんでした。
16世紀の前半にオスマントルコがイエメンを占領すると、珈琲豆はオスマントルコの主要な輸出品となりました。
珈琲豆はイエメンのモカ港から輸出されることが多く、近辺で取れる珈琲をモカと呼ぶようになったようです。