侘びとか寂びとか茶室とか 京都のお茶

京都のお茶

先日京都にお茶を飲みに行った。宇治行きたかったのと、もう一つ、茶室を見るというのが目的。宇治は思ったよりも小さな街だったな。お茶のお店はたくさん並んでいるけど、日本茶はわかりづらいなぁというのをわかっていたけど、改めて思った。


あるお店に入ったら、一から製茶しているのはウチだけとか言っていたけど、となりのお店も製茶問屋とか書いているし。それを聞いたらかなり曖昧な答え。何が真実だ。


日本茶は、依然としてお店の名前で販売されていることが多くて、売られているお茶がどういうものなのかがわからないですよね(今は茶師の名前を関したお茶とか(茶師がブレンドしたお茶)、単一農園の日本茶もあるけどまだ少ない)。


別にトレーサビリティーが明確なものじゃなきゃダメとか思ってないけど、あまりにもわかりづらい気がします。でも買ったお茶は美味しかったけどね(違うお店のお茶だけど、中身は一緒とか普通にあるんじゃないかなぁ?)。


そしてもう一つの目的、茶室。こっちがメインで、今はお茶の味以外の魅力をもっと知りたいとか思っているんです。


日本茶は他の嗜好品とは違い、茶道というものが生まれてますからね。全然茶道、茶の湯関係のことは詳しくなく、千利休の名前くらいしか知りませんけど、もう少し詳しくなりたいと、思い始めてます。侘び寂びの世界に触れてみたいというか(でも日本人は誰でも少なからず、侘び寂びの感覚を持っているとは思うけど)。


とりあえず茶室をちゃんと見てみたいと思い、京都に来たわけですが、これがまた意外と見れる茶室がない。あっても時期が決まっていたり、かなり早くから予約が必要だったり。


そんな中、見ることが出来たのは松向軒という茶室。松向軒は、細川忠興に造られた茶室で(1628年)、大徳寺塔頭のひとつである高桐院内にあります。松向軒は豊臣秀吉の開いた北野大茶会で用いた茶室を移築したと言われています。細川忠興は千利休とかかわりが深く、利休七哲の一人。あと高桐院の書院は、千利休の邸宅を移築したものだとのこと。


北野大茶会は、すぐ近くの北野天満宮で、秀吉が開いた茶会で、秀吉や利休がお茶を点て、庶民が味わうことが出来たすごい茶会。こんな茶会に参加できたらなぁ…。
関係ないけど、北野天満宮の屋台でオオヤコーヒが飲める。なのでなんか愛着が…。


松向軒は茶室内に入ることができず、周りから見ることしか出来ないのですが、茶室をちゃんと見たことのなかった僕には、とても興味深いものでした。茶室が造る空間の力を感じることが出来ました。


実際に茶室内でお茶をいただいたりしたら、もっと感じることもあるとは思うのですが、それでも松向軒に行けて良かった。京都には観光名所がたくさんありますけど、今回、周った中で一番興味深かったですね。


また京都に行って他の茶室も見たい。というか絶対行くな。待庵は見たいなぁ。お茶の作法の勉強もしたい。先は長い…。