スペシャルティコーヒーがコーヒー豆の質を重視する理由

コーヒー

スペシャルティコーヒーの質

どんどん新しいものが登場してワクワクが止まらないスペシャルティコーヒー業界ですが、昔からスペシャルティコーヒーといえば質のことを語られる事が多いと思います。

今でこそ様々な抽出法などにもスポットが当たりますが、一昔前はコーヒー豆のクオリティこそが全てで、他は些末なことのように語られていました。

今でも何より質を重視しているのは変わらないです。

他の飲食業態と比べても、ここまで質にスポットを当てているものはないのでは?と思います。

それはなぜなのでしょうか?

一つには本当に質の低いコーヒー豆が溢れているという点があります。スペシャルティコーヒーが一般的になった現代でも、割合的にはめちゃくちゃ質の低いコーヒー豆を使い、さらに長時間保温したり、そもそも焙煎から古くなりすぎたコーヒー豆を使っているところの方が多いですね。

質にこだわっているスペシャルティコーヒーショップを探すことは容易になりましたが、そうではないお店の方がやっぱり多く見かけます。

そういった質の低いコーヒー豆と違うものだとアピールするために、質の部分を強調しているのだと考えます。

もう一つは値段が安いからだと思います。質の高いスペシャルティコーヒーでも一部のものを除いては簡単に買えるお手頃な値段となっています。

高くても100g1000円くらいのものが多いですね。買うのに躊躇しない値段です。そのくらいの値段でクオリティの高さをアピール出来るのはお店側からしたらありがたいですね。

料理の世界だと、高級なグランメゾンなどは食材の質にとことんまでこだわりますが、普通のビストロやトラットリア、定食屋などはそこまでこだわる事が出来ません。

なので一般的なお店は技術で、普通の食材を美味しい料理に作りあげます。

普通なものからでも場合によっては感動するような素晴らしい料理が生まれたりします。

この点はスペシャルティコーヒーに欠けている要素とも言えます(「70点のコーヒー豆からは100点は作れない。どんなに頑張っても70点しかいかない」などという文をよくみますが、そんなわけないです)

単に良い素材を集めれば良いわけではなく、本来は、自分が作りたい味わいに必要な要素を持つ素材を集めないといけないと思います。

高級食材ばかり使って、結果味にまとまりがないなんてことも良くありますから。

そもそもコーヒーの質の高さとは何を指して言っているのか?

スペシャルティコーヒー協会が定めたカッピングによる点数評価の仕組みは素晴らしいものですが(確かに90点以上のスペシャルティコーヒーはめちゃくちゃ美味しい)、その点数のみにフォーカスするのは思考の放棄です。

うちはカッピングスコア80点以上のコーヒー豆しか使いませんはかっこ悪い(自社でのカッピングで、というのならわかるけど)

簡単にカッピングスコアがわかる現状のスペシャルティコーヒーは扱う側からしたらすごく便利です。でも他者の評価は参考にこそなっても絶対的な基準ではありません。

いや、ちゃんとカッピングして選んでいる、というかもしれません。ただしそもそも点数の低いものは試さないのだとしたら、それは選んでないのとそんなに変わりないです。

自分ならではの評価軸を作り、カッピングでは追えない味の要素を探っていくことが大切な気がします。

自分を持っているつもりで実は操り人形だということにならないように、本当にそれは正しいのか?と疑問を持ちながら考え続ける必要性を感じます。

「コーヒーはフルーツだ」とか、「フロム・シード・トゥ・カップ」とかそれ自体は大切な要素良い言葉だと思いますが、それしか言わない(書いてない)お店はちょっと危険。

自分はどこにいった?

まぁでも一つの評価軸ではあるとはいえ、簡単に質の高いコーヒーが飲めるようになったのは単純に嬉しいことですけどね。